【2020】現場で絶対おすすめのプログラミング教材はなに? viscuit(ビスケット)の使い方 〜現場から見たプログラミング教育〜vol.3
2020年度から、正式にプログラミング教育が現場に導入されました。
この方向性に関しては、大賛成です。
理由は、以下です。
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2003年にNTTの研究で開発された、「誰でもプログラミングを体験してコンピュータの本質が理解できる」をコンセプトとしたビジュアルプログラミング言語です。
インターネットにつながったパソコンがあれば、ブラウザ上で自由自在にプログラミングができます。
【特徴】
◎ビスケットは自分の描いた絵と「メガネ」というツールだけでプログラミングします。
◎キーボードを使わないので簡単にプログラミングをはじめられます。
◎画面上に文字がほとんど表示されないので、難しい用語に悩まず、すぐにプログラミングを楽しめます。
このビスケットは、プログラミング教育のはじめの一歩として、とてもおすすめです。
小学1年生から6年生まで、けっこう夢中になってやります。
操作もそんなに難しくなく、直感的で、しかも、お絵描きの要素も多いため、プログラミング、とか、授業、といった堅苦しい感じではなく、取り組めます。
ただ、問題は、あります。
学校の中で、このビスケットを扱う場面が、なかなか思いつかないのです。
収まりが悪いのです。
文科省は、プログラミング教育の時間、というものを設定しませんでした。
各教科のなかで、あるいは、全教育課程のなかで、「プログラミング的思考」を育てる。
これがなかなか厄介なのです。
授業には必ず、ねらいがあります。
算数なら算数のねらいが、理科なら理科のねらいが。
そこに、プログラミング的思考を入れ込むと、どうしてもねらいがブレる可能性があります。
今後、紹介するMESHやScrachは、それでも、どうにか、収めることができます。
けれど、このビスケットや、レゴWe Do などは、それ自体が、すでに完結したプログラミング教材なので、なかなか教科と結びつけづらいです。
もちろん、文科省も、そのことはわかっていて、ですので、プログラミング教育の場面を以下に分類しています。
小学校段階のプログラミングに関する学習活動の分類
A 学習指導要領に例示されている単元等で実施するもの
B 学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの
C 教育課程内で各教科等とは別に実施するもの
D クラブ活動など、特定の児童を対象として、教育課程内で実施するもの
E 学校を会場とするが、教育課程外のもの
F 学校外でのプログラミングの学習機会
この分類について、文科省「プログラミング教育の手引 第3版」にはこう書かれています。
A分類及びB分類は、学習指導要領に例示されているか、いないかの違い はありますが、どちらも、各教科等での学びをより確実なものとするための 学習活動としてプログラミングに取り組むものです。
これに対し、C分類は、学習指導要領に示されている各教科等とは別にプ ログラミングに関する学習を行うものです。
C分類では、「プログラミング 的思考」の育成、プログラムのよさ等への「気付き」やコンピュータ等を上手に活用しようとする態度の育成を図ることなどをねらいとした上で、
・プログラミングの楽しさや面白さ、達成感などを味わえる題材を設定する
・各教科等におけるプログラミングに関する学習活動の実施に先立って、プ ログラミング言語やプログラミングの技能の基礎について学習する
・各教科等の学習と関連させた具体的な課題を設定する
こともでき、各学校の創意工夫を生かした取組が期待されます。ただし、この場合には、児童の負担過重とならない範囲で実施することが前提であることに留意する必要があります。
D分類は、教育課程内で、クラブ活動など特定の児童を対象として実施されるものです。
E分類及びF分類は、学校の教育課程に位置付くものではありませんが、 地域や企業・団体等においてこれらの学習機会が豊富に用意され、児童の興 味・関心等に応じて提供されることが期待されるところであり、各学校にお いても、児童の興味・関心等を踏まえ、こうした学習機会について適切に紹介するなど、相互の連携・協力を強化することが望まれます。
出典;小学校プログラミング教育の手引(第三版)
ということで、特に、C分類のところに、こうした、教科とはなかなか馴染まないものを入れ込んでいくことを、文科省も認めていますが、実際に、学校で教育課程を組むとき、ハタと悩んでしまうのです。
教育課程内で、各教科等とは別に、って、いったい何の時間になるんだろう、ということです。
ちょっと思いつくのが総合的な学習の時間ですが、こちらもまた、総合のねらいがあるので、また、総合自体、教科等に含まれるので、純粋にプログラミングだけに時間を費やすことは、本来的にはできません。
ということで、やはり、学校裁量、いわゆる創意の時間、と呼ばれるものになってしまうのかもしれません。
またはDのクラブの時間には馴染むと思います。
個人的には、将来、教科としてのプログラミングの時間をとって欲しいなあ、と思うのですが、それは横に置いて、この「ビスケット」は、小学校でのプログラミングの最初の学びにはとてもいいと感じます。
それは家庭でもそうで、タブレット、パソコンがあるなら、ぜひダウンロードしてお子さんにやらせてみるといいと思います。
Viscuit の使い方
ヒトの動かし方
いかがだったでしょう。
Viscuitは、プログラミング教育のはじめの一歩として、とてもよくできた教材です。
ぜひ、お子さんと一緒にやってみるのもいいでしょう。
では今日の記事をまとめます。
プログラミング教育が重要なのは、
プログラミング教育はじめの一歩として、「Viscuit」がおすすめ
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